CPX-7のピックアップ交換

2017年03月22日

YAMAHA CPX-7のアンダーサドルピエゾから
ブーンというノイズが出始めたので
色々と情報を漁って原因を探したところ、
どうもピエゾのアースが劣化して剥がれると
こういった症状になるらしい。

CPXピックアップ交換

アンダーサドルタイプのピエゾでは
割と良くある症状との事で、
ノイズはジャックなどを触れば
アースがとれて止まります。

これの対処方法として、
導電塗料を塗ったら直ったとか、
銅箔を巻いたら直ったといった事例や、
弦アースをとるといった方法もあったのですが、
今回は今後も長く使うことを考え、
確実なところで今回は
ピックアップを交換する事に。

替えのピックアップは純正にするか
別のピックアップメーカーのにするか迷いましたが、
YAMAHAに価格を問い合わせてみたら
思いのほか安かったので純正品を購入。

ちなみに適合する純正パーツは、
マイクアセンブリ(L)(VS950500)。
税込みで5,000円弱。

純正パーツの発注は
基本はYAMAHA特約店での発注になりますが、
近くに特約店がない場合は
個人での発注も承りますとの事でした。


しかし純正品なれど、
届いたピックアップは、
既に色からして違う。(´Д`;)


CPXピックアップ交換
上:CPXに最初から付いてたもの
下:今回届いたもの


この辺、もしかすると元々のやつは
FISHMAN製じゃないかと思ったりしてます。

最近YAMAHAがFISHMANの
輸入元をやめてるので、
その辺が関係してるのかなと。

何にせよ約15年前の商品に
適合するパーツをちゃんと手配してくれるという
メーカーの対応にはほんと感謝です。

ピエゾの音の違いなんて
まるで知識としてないので、
使えれば問題なし。

細かい事は気にせず、
いざ交換作業へ。

CPXピックアップ交換
先ずは弦を緩めてカポで固定。

CPXピックアップ交換
ブリッジピンを抜きます。

サドルを外して
ピックアップを取り付け穴からボディ内へ。

プリアンプも外したほうが作業がしやすいので、
配線の長さの都合でエンドピンも外しました。

CPXピックアップ交換
ボディ内に手を突っ込んで、
配線を固定してるペタンフックを曲げて
配線を外します。

そしてプリアンプを外して、
ピックアップが繋がってるコネクタを引き抜けば
あっさり取り外せます。

CPXピックアップ交換

交換にあたって半田付けは不要ですが、
替えのパーツにはコネクタがついておらず、
古いコネクタをそのまま使う必要があり、
通常は先のとがったピンでツメを押せば
簡単にコネクタから配線が抜けるはずが
何故か中々抜けず無理やり押し出すハメに。

あとは逆手順で戻していけば付け替え完了。
これで悩まされてたノイズもなくなりました。


ついでに、エンドピンジャックのロックが緩んで
プラグがスポスポ抜けるようになってたので、
スイッチクラフトのエンドピンジャックに交換。

CPXピックアップ交換
古いジャックを外して

CPXピックアップ交換
新しいジャックへ。

ピックアップの交換には
半田付けの作業は不要ですが、
流石にこれは半田付けが要ります。

CPXピックアップ交換

ジャックをボディエンド部に引き戻す時は
GEORGE L'Sのシールドが役に立ってくれます。
ボディエンド部からシールドを突っ込んで、
写真のようにジャックに差込引き戻します。

一般的なシールドでも
カバーを外せば同じことは可能です。

CPXピックアップ交換
作業をしてて、
さすがスイッチクラフトと思ったのがここ。

この穴に棒状のものを通して絞めこめば、
ジャックが回ることなくナットを締めれます。

これで、がっちりプラグを
ロックしてくれるようになり、
シールドのすっぽ抜けも解決しました。


そして肝心のサウンドの変化は、
ブラシーボの可能性もありますが、
若干音が硬質になった気がしてます。

■ピックアップ交換前


■ピックアップ交換後


この変化が、
ピックアップの特性によるものなのか、
付け替えたばかりだからかは不明。

特に嫌な感じもしてないので、
とりあえずはこれで付き合っていきます。

TC Electronic BodyRezレビュー

2017年03月17日

少し前に入手してた
TC Electronicのアコースティックエンハンサー
『BodyRez』のレビュー記事です。

img-170317-01.jpg

ピエゾピックアップ特有の音、
いわゆる“ピエゾ臭さ”を
緩和する事に特化したエンハンサーです。

あくまでも推測ですが、
ピエゾでは拾いにくい
ボディ鳴りの部分の帯域を持ち上げて、
独特のブリブリ感の帯域を
下げてるんじゃないかと思います。

----------[追記 2023-05-08]----------
スペクトラムアナライザーで計測できるようになったので、
各周波数への影響を確認いたしました。

ノブを上げていくとドンシャリ方向に補正されます。
80hz/12khzあたりが持ち上がるのと併せて
800hzあたりを中心に下がっていく感じです。
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使ってみると実際に
それっぽく(生っぽく)なってくれます。
ただ、サンプリング/モデリング系の味付を
してくれるわけではないので、
ピエゾの音がマイク録りのサウンドに
化けたりはしません
ので、
過度の期待は禁物です。

私はあえてBodyRezを選びましたけれども、
今は優秀なサンプリング/モデリング系の
アコースティックプリアンプもあるので、
特にこだわりがないんだったら、
正直、そっちを使った方が
手っ取り早くピエゾサウンドの悩みから
開放される気はします。

【機能/仕様】
コントロール系はエフェクトレベルの1ノブのみですが、
エフェクトレベル以外にも、
スイッチの操作で以下の機能が使えます。

・スイッチ長押しでミュート。
・スイッチを押した状態で電源ONで位相反転


筐体がかなり小さい事もあり、
電池は使えずアダプターのみの仕様です。

img-170317-02.jpg

パッケージにはアダプターも付属してます。


【サウンド】
サンプル音源を作成しました。
使用したギターはアンダーサドルピエゾの
YAMAHA CPX-7です。

テスト環境は以下の通りです。
ギター(YAMAHA CPX-7)→BodyRez→
BSS AR-116→RME Fireface UC


■エフェクトOFF



■エフェクトON



ピエゾの神経質な音が
若干ながら緩和されます。

専用の工具がないと
筐体が開けれないようになってる為
確認はできてませんが、
恐らくデジタル処理なんじゃないかと予想。

しかし、デジタル系処理でよくみられる
あざとさのようなものは一切なく、
非常にナチュラルな印象で、
逆にエフェクトOFFの方が
無機質で不自然な気さえします。

これでピエゾ臭が
完全に消えるわけではないものの、
ペダルを通さないよりは
通した方が断然良い感じになりますので、
ピエゾピックアップのエレアコを使う際の、
常用ペダルとして使っていこうと思ってます。

また、これに近いものとして
BOSSのAD-2がありますが、
そちらはコントロール系も複数ついてますし、
音質的にはどう違うかなど、
いつか使う機会があれば試してみたいところです。

(※同商品を扱う楽天ショップへのリンクです。)