エレアコの音を生音っぽく補正するペダル
Align Series SESSIONのレビュー記事です。

検証はしてないので断定はできませんが、
おそらく同社のSESSION DIの
DI部分を外したものだと思います。
違った場合は申し訳ありませんが
私もそうだと思って購入しました。
DIは現在使ってるものを使いたかったのもあったので。
ペダルの機能としてはSESSION DIと同様に
サチュレーション効果による倍音の強調と、
軽いコンプでの音の補正です。
近いところでTCのBodyRezも所持してますが、
今使ってるピックアップがL.R.BaggsのAnthemなので、
同社のピックアップとは相性が良いのではという推測と、
コンプの効果を知りたいという理由で
お試しも兼ねて導入してみた次第です。
▍操作系
ボリューム/ゲインのプリアンプの操作ノブが二つと、
エフェクトの操作ノブが二つ付いており、
公式の説明では以下のように書かれてます。
Analog Saturation:暖かさとハーモニクスを加えます
Compression / EQ:特定の周波数を整えスムースな音にします
上記説明ではエフェクト部分の
効果についてしか触れられておりませんので、
スペクトラムアナライザーで計測ました。
saturateは80hzを中心に400hz以下の周波数帯が持ち上がります。
comp eqは12khzを中心に8khz以上の周波数帯が持ち上がります。
サチュレーション効果やコンプと併用して
ボディ鳴り(低域)とエアー感(高域)の帯域を
EQで調整してるような挙動です。
なのでエフェクト欲しさにノブを回しすぎると
中域が埋もれて細い音になっていきますので、
うっすらかけるぐらいが良いのかなという気がします。

saturate(低域側)の方は11時ぐらいで
バイパス音と同程度のレベルになりますので、
多少はカット側にも余裕はありますが、
comp eq(高域側)はゼロ設定でバイパス音と並びます。
その為こちらはブーストしかできません。
またgainとvolumeについては
一般的なプリアンプの操作と同様に
gainが入力レベル調整、volumeは出力調整です。
思いっきりストロークした際に
クリップランプが点灯する程度でgainを設定して、
エフェクトON/OFF時の音量が変らないように
volumeで調整する感じで私は使用してます。
▍サンプル音源
私が現在使用してるピックアップ(L.R.Baggs Anthem)は
ピエゾとマイクのデュアルピックアップで、
マイク側でエアー感などを拾いますので、
今回はペダルの効果を見るために
ピックアップのバランスは
アンダーサドルピエゾ全振りに設定してます。
また録音機材も余計な物は挟まずに
ギター→Session→DI→オーディオI/Fで録りました。
[エフェクトOFF]
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
[エフェクトON]
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
高域のシャリーンとした煌びやかな部分と、
低域の箱鳴りの部分が前にでて、
ピエゾ特有の神経質なサウンドが緩和します。
ピエゾの音が生音に化けるわけではありませんが、
良い感じで少し生音のイメージに近くなります。
特にストローク時における
ピエゾ特有の窮屈さが薄れてくれるのは
演奏時に非常に助かります。
私が普段ストロークメインの弾き方なので
今回の検証ではストロークだけしか録ってませんが、
単音弾きの場合は中域が目立たなくなる分
音は少し細くなる印象でした。
▍まとめ
基本的には中域が突出したエレアコのサウンドを、
マイク撮りしたアコースティックギターのように
ドンシャリ傾向のサウンドに調整するペダルです。
今回の検証はピエゾの音でしましたが、
コンデンサマイク付きの
デュアルピックアップシステムの場合は、
ピックアップのマイクで拾った音が
既にドンシャリ傾向にある事が多いと思うので、
その辺は若干注意が必要な気はします。
使い方を失敗すると
極端なドンシャリサウンドになりますので、
その場合は摘まみゼロの設定から
気持ち上げていく感じで音作りすると
良い結果になると思います。
コンプ/サチュレーション効果については、
ゼロ設定でも軽く残ってくれます。
実際に使ってみて
私は今まで使用してたTCのBodyRezと入替で
ペダルボードに組み込むことにしましたが、
どちらが良いというわけではなく、
場合によってはBodyRezの方が
相性が良い事もあるのかなと思ってます。
2機種の違いについては別記事にて紹介いたします。
【関連記事】
・BodyRez VS Session
・TC Electronic BodyRezレビュー
新兵器の方はコンプ感が出てて纏りが出てて
芳醇さが有りますね。
現場の造りやお客の入りによっても、
少し変化出そうですね。
確かに現場次第なところはありそうですね〜。
アコギにコンプや歪ってレコーディング現場での手法のようで、
ライブバー規模の音量や広さだと問題になる事はないと思いますが、
ホールやライブハウスだともしかするとハウリング問題が出てくるんじゃないかという気がします。