MOOERから発売されてるMicro PreAMPシリーズ。
結構色んな種類が出てますが、
その中の「009」はリッチー・ブラックモアのシグネチャーモデルである
ENGL E650(Ritchie Blackmore Signature)のアンプシミュとの事。
リッチー・ブラックモアは私が敬愛するギターリストの一人で、
学生の頃はずっと「あんな音が出したい!」と思ってました。
Micro PreAMP 009は私が憧れてきた
Deep Purple/Rainbow時代のサウンドではなく、
現在のブラックモアサウンドではあるのですが、
それでも手のひらサイズでブラックモアの音が手に入るのは嬉しい。
それで今回「Micro PreAMP 009」を購入しましたので、
こちらのレビュー記事です。
まずは価格です。
13,000円前後で売られてる事が多いです。(※2022/11現在)
一台買ってみる分には高くはありませんが、
Micro PreAMPシリーズ10台分の価格で、
それ以上の数のアンプモデルが搭載された
立派なアンシミュも買えますので、
コストパフォーマンス的にはあまり良くないかもしれません。
しかしMicro PreAMPシリーズは
アンプモデルをいくつも切替えて使う人でなければ
1台に1つのアンプモデルなので必要なものだけチョイスできる事と、
このサイズでアンシミュが使えるのがメリットだと思います。
操作方法を見ていきます。
■操作
コントロール系はVol(MASTER) / GAIN / TRE / MID / BASSの5つ。
近年、摘まみの多いアンプが多いので、
個人的にはこれぐらいが安心します。
ちなみにE650の実機はPRESENCEがついてるので、
実機よりひとつコントロールが少ないです。
筐体にプリントされてる柄的に横置きに見えますが、
摘まみは縦から見て12時が真ん中です。
チャンネルはクリーン/ドライブの独立2chでChボタンで切替えできます。
切替えの際セッティングが保存されるので、
チャンネル切替え後に色々といじっても、
切替え前のチャンネルに戻すと摘まみの位置とは関係なく
先の設定が呼び出される感じです。
また、スピーカーシミュが内蔵されており、
Chボタンの長押しでON/OFFが選べます。
(※ChボタンのLEDが点滅でスピーカーシミュON)
ON/OFFのみでマイキングなど細かいセッティングはできません。
フットスイッチはON/OFFとチャンネル切替えの2種類の動きをします。
スイッチの動作モードは長押しで切替えれます。
■サウンド
ENGLアンプの音って多少楽器店で試奏したことがあるぐらいなので、
実際のところ語れるほど良く解っているわけではないのですが、
何となく私は改造マーシャル的なサウンドの印象を持っており、
Micro PreAMP 009のサウンドについてもそれに準ずる音でした。
以下のサンプル音源は
[ギター]→[Micro PreAMP 009]→[オーディオI/F]で録ってます。
スピーカーシミュレータはペダル内臓のものを使用。
DAW上でリバーブを軽くかけてますが他は未編集です。
(※ペダルの摘まみのセッティングは上記写真を参考にしてください。)
ブラックモアモデルなので先ずはストラトから。
【ドライブ(ストラト)】
再生できない場合、ダウンロードは🎵
こちら
【クリーン(ストラト)】
再生できない場合、ダウンロードは🎵
こちら
ドライブchは結構ブラックモアっぽさがある気がしてます。
PurpleやRainbowのカバーがやりたくなる音です。
クリーンについては特徴がないクリーントーンというか、
この特徴のなさがある意味マーシャルっぽいなという印象です。
マーシャルと言っても色んな種類がありますので一概には言えませんが、
私のMarshall JMP-1のクリーンチャンネルに近い感じの音です。
【ドライブ(リアハム-Ibanez)】
再生できない場合、ダウンロードは🎵
こちら
同じセッティングでハム系のギター(Ibanez)で出した音。
90年代のHM/HR系のサウンドっぽい感じでハムにもよく合う音でした。
リッチー・ブラックモアシグネチャーといっても、
ストラトだけではなく結構幅広く使えます。
コンプレッション感のある歪み方をするので、
速弾きやタッピングをする方でも使いやすいと思います。
■まとめ
これが実機にどれぐらい似てるかが解らないのが辛いところですが、
ブラックモアっぽいニュアンスは上手い事出てるように思います。
レイテンシーも気にならない程度で抑えられててますし、
なにより音にアナログっぽいラフさがある気がして、
良いアンプシミュレーターペダルだなと思いました。
機会があれば、他の機種も試してみたいです。
ちょっと問題だったのは消費電力。
DC9V/300mA仕様でなかなか電気を食います。
近年は消費電力量多めのエフェクターが多いので、
大した問題ではないのかもしれませんが、
私の手持ちのエフェクター用9Vアダプターは
旧型ばかりだったので全て最大が200mAまでで全滅。
仕方ないので今回はZoomのMTR用のアダプターを使いました。
それと音には関係ない話ではありますが、
筐体のサイドにBlacknightと表記が入ってます。
これが正直なところ要らない気もするけれど、
地味にテンションが上がりそうな気もして複雑な気分になります。
最後にMOOER Micro PreAMP 009のサウンドでオケにのせてみました。
こちらも先の音源と同様セッティングは変えずそのまま録音し。
2ミックスにした後にミックス用のプリセットでコンプだけ通しました。
再生できない場合、ダウンロードは🎵
こちら
また、以前同じアンプをモデリングした
Amplitube版のENGL Ritchie Blackmore Signature(E650)も
購入してレビューしてますので比較すると面白いです。
・Amplitube3/ENGL E650
https://shima-sound.seesaa.net/article/410993273.html
リンク先記事は随分昔に書いた記事ですが、
なんでリッチー・ブラックモアだから「フルアップ」という
安直なセッティングでサンプル音源を作ってたのが、比較対象にしにくく、
今思えば失敗した気がして後悔してます。